メルマガ「週刊正論」令和4年4月26日号
安倍さんがプーチンと度々会っていた理由があった。
日本の政治家で最も会談したのは安倍晋三元首相です。
在任中27回会談した安倍氏が25日夜、
自民党「清和政策研究会」会長就任報告会で、プーチン氏の素顔に
ついて語りました。
安倍氏はまずウクライナ侵略について「大きな判断ミスをした」と
プーチン氏を強く批判しました。
ウクライナの抵抗を甘く見たとも指摘しました。
その上で、在任中に対露外交に力を入れた理由について、
- 北方領土問題が存在し、ロシアとは平和条約も締結されていない。
さらに高齢の元島民のためにも時間は限られている
- ロシア人の8割が領土返還に反対するなかで、独裁的な権力を
持っている人物しか反対を押し切ることはできない
- 中国とロシアの両方に緊急発進(スクランブル)をかけて
いるのは日本しかない。
日本にとっては主たる脅威は中国となっているーとし、「北の暴れ者」
と交渉することで、領土問題を解決し、関係改善を
目指したと説明しました。
安倍氏は領土交渉で事実上の二島返還に舵を切り、
日露平和条約の締結を目指しましたが、
打開は図れませんでした。
プーチン氏の人柄については「力の信奉者で戦国時代の
武将みたいだ。織田信長に人権を守れといっても
通用しないのと同じだ。
理想ではなく、ロシアにとって得か損かで判断する」と
評しました。
招待された際、キャメロン英首相(当時)から
「プーチンはスパイなんだよ。
相手にワインを勧めるが自分では絶対に飲まない」との
話を聞いたことを紹介しました。
英国訪問後、ロシアの保養地ソチを訪れ、プーチン氏と会食した
勧めるものの自分では飲まなかった様子を目撃しました。
プーチン氏を招待し、温泉旅館「大谷山荘」で食事し、
地酒「東洋美人」を出しました。
プーチン氏はいつものように口にお酒をちょっと
つけただけでしたが、グイと飲み干しおかわりもしたといいます。
外務省はその理由について
- 安倍元首相についに心を開いた
②「東洋美人」の美味しさに負けたー
との二つの可能性があると分析したそうです。
「美味しかった」との感想をもらしたプーチン氏は翌日の
共同記者会見でも「素晴らしいお酒だ、お薦めする。
ただし、ほどほどにしなければいけない」と絶賛しました。
もっとも、ロシア側の通訳に問題があり、「東洋の美人は
素晴らしい」と訳しました。
かけたみたいだ」と驚いたといいます。
ロシアのウクライナ侵略の教訓として、
軍事的なアンバランスは危険であり防衛費を
国内総生産(GDP)比2%以上にする必要があるとともに、
日米同盟をさらに強化し、自由で開かれた
インド太平洋構想に賛同する国々とも協力することの
重要性を強調しました。
安倍氏は「台湾有事は日本有事」と繰り返していますが、
「相手が日本の覚悟を見誤らないようにするため」と説明しました。
どうでしたか?
僕は納得がいきましたけれど
ありがとうございます。